令和の時代と天国と地獄

この五月一日から、天皇陛下が交代され、新しい元号「令和」が始まりました。「令和」の根拠は日本最古の歌集「万葉集」にあります。梅花の歌の序文にあり、人々が美しく心寄せ合う中で文化は花開くという意味が込められています。そして、「和」の文字。1人1人が自分の花を咲かせ、和の心でつながり合う新たな時代の始まりです。英語では、beautiful and harmony(美と調和)日本の和の心がこれから花咲き、世界へと広がっていくのが楽しみです。

今日は、「天国と地獄」という話をします。

昔あるところに「天国と地獄」を知りたいというものがいました。そこで、天国と地獄を見せてもらうことにしたのです。

はじめに、地獄の部屋に行きました。そこには、丸いテーブルがあって、テーブルの上にはごちそうがたくさん並べられていました。まわりに座っている人がいて、みんな長―い箸を手に持っています。人々は、口々に「なんで食べられないんだ」「目の前にごちそうはあるのにどういうことだ」と文句を言ったり、愚痴を言い合っています。みんなとても不満そうな顔をしています。まわりに監視する人がいて、箸を使わなければいけないルールがあるようです。

今度は、天国の部屋に行きました。そこには、なんと同じように丸いテーブルがあって、テーブルの上にはごちそうがたくさん並べられていました。まわりに座っている人がいて、みんな長―い箸を手に持っています。さっきと同じように、まわりに監視する人がいて、箸を使わなければいけないルールが同じようにあるようです。よく見ると人々は、にこにこして、ごちそうを食べているのです。

天国では、別の人の口にごちそうを運んでやっていたのです。そして、その人もまた別の人の口にごちそうを運びます。すると最初の人も人に食べさせてもらえるようになり天国になったと言うことです。

最初に目の前にいる、困っている人のために親切をしようとした人がいて、その行いを美しい行いをまねすることから生まれていったのです。これこそ、「令和」で言っている美と調和だと思います。